向井坂良い子と長い呪いの歌 公演情報 少女都市「向井坂良い子と長い呪いの歌」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2019/05/25 (土)

    25日ソワレ(1時間45分)を拝見。

    ネタバレBOX

    出演者6人のうち、4人の顔と名前が一致するんで、誰が何の役か?で迷うこともあるまいし、それ以前に新座キャンパスでの初演も観ているし…油断してました。
    自分の脳裏にわずかに残っていた「どんよりとした曇り空の下」「出演者が屋内・屋外を駆け巡った」初演時の記憶とのズレがだんだん大きくなっていき、コレは新作だ!と割り切るまでは、客席で多少の混乱と格闘せざるを得ませんでした。

    でっ、割り切ってからの感想。

    初演と比べると、本作はかなり観客の側に寄り添った、理解の届きやすい内容にリライトされたかなぁと。

    シーンのループに関しては賛否が分かれるかと思うが(観劇初心者だと、自分が観ている「現在地」が不明になるかなぁ?)、ループ的な進行が嫌いな自分にしては、珍しく違和感なく受け入れられたのだから、自然な話の流れだったんだろう。

    前公演『誕生日がこない』の時ほどストレートではないものの、演劇の途を歩むことになった葭本さんの半生の精神的トレースであろう本作、向井坂良い子だけでなく、もなみや伏見先生からもチラチラと「葭本未織」が顔を覗かせてる瞬間は微笑ましくもあった。4年前、「水本なつみ」だった役者さんの内面、実はこうだったんだ…と後から(勝手に)感慨深くもさせられた。

    最後に役者さんだが、何といっても、中野亜美さんの奮闘が強く印象に残った。
    事前に評判は見聞きしていたとはいえ、吉祥寺シアター演劇部『ハルマチスミレ』の頃の「お嬢さん」が、2年後の本作で、曲がりなりにも「女優」の片鱗を魅せてくれたことには大層驚かされた。「女子、2年会わざれば刮目して見よ」な気分に浸らされた。


    【配役】
    向井坂良い子…中野亜美さん(初演の狩野陽香さんの「良い子」は、精神的に汗と涙で「ドロドロ」になっているようなイメージ。でっ、今回の「良い子」からは、万力でキリキリと心臓を締め付けられているような「痛み」が伝わって来た)
    愛澤もなみ…藤丸千(ふじまる・せん)さん(個人的偏見だが「男優は似合わない?!」葭本演劇には不可欠な男役的存在を好演)
    鴉山ダンス…小関えりかさん(幾度も舞台を拝見している方)
    伏見京子…前原麻希さん(『溶けない世界と』の「緑ジュンコ」さんかぁ)
    金沢栞…高橋喜和子さん(ねくすぽすと、ひとりぼっちのみんな、の方)
    葭本未織/手/野村ひまわり(子役)…葭本未織さん

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    2019/05/26 07:36

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