満足度★★★★★
トニー・カーティスの夢
ボストン絞殺魔という映画をご存じですか?
とある、男(トニー・カーティス扮)が次々と女性を絞殺していくのですが、
この男、絞殺しているときは
自分が何者であるのか、自分が何をしているのか、
意識がないんです。
何か夢を見ているような状態なんですね。
つまりは一種の二重人格なのですが、
最後には
その二重の人格が、ひとつになって、
その男に戦慄の瞬間が訪れる、という物語なんですけど、
あたしがいいたいのは、
何もこの芝居がそういう物語なのだということではなく、
見ているあたし自身が
その男になったような気がしたということ。
ただし、訪れた瞬間に見えたのは、
天明留理子さんの美しさ。
桜の舞い散る日の、
真昼の夢のメリークリスマスでしたね。