満足度★★★★★
自分好みの公演...終演後、脚本・演出のAzuki女史に思わず番外公演かと訊ねてしまった。
確かに本公演とは違うフライヤーの作り、そしてチケットには鍵が付いており劇団名を思わせる。さらにラストシーンの哀(愛)惜に繋がる重要な”鍵”が…。細やかな仕掛けというか配慮が嬉しい。
物語は市井の暮らしの中、個性豊かな人々がそれぞれの事情に悩み苦しみながら、それでも明日を信じて逞しく生きようとする姿を描く。同時に2020年東京オリンピック・パラリンピックにわき立つ世相にチクリと物申す。表層的には何となく可笑しみを覚えるが、現実にありそうな出来事だけに身につまされる。現実と非現実が付かず離れず展開する、その芝居ならではの醍醐味を感じさせる好公演。
(上演時間1時間40分) 後日追記