満足度★★★★
実際に起こった人質事件。
前作とはこれまた大きく異なった題材だったなぁと思いきや、アフタートークにてゲストの方が観劇感想をシャボン玉に例えられており、ナルホド歴史的大事件勃発で世間は大騒ぎの嵐のなか、当の公邸内は意外なほどの無風状態、思わぬ共通点がありました。(境界線がとても壊れやすくはじけ飛んでしまう膜である事も例えられた理由のひとつ。とても上手い表現です)
とは言え舞台は人質となったまま3カ月も経過した状況からのスタート。
不思議な和やかさの中にも時折ピリッとした緊張感が走り、微妙な歪みを感じ取れるのが印象的であり、この事件の結末を知っているだけに感慨深く感じられるシーンも多々ありました。
吹き荒れる外部の政治的思惑はどうあれ、もしかすると外国人から見ればヘタレに映るかもしれない人質日本人の戦闘を戦闘でぶつけようとはしない人間性にはとても好感を持っての観劇でした。