満足度★★★★
耳かきエステ・・・劇中で提示されていた料金は30分3千円、60分5千円(微妙な感じのオプション設定あり)
一種のエステティックサロンというにはインチキ臭く、かと言って風俗でもない中途半端さがどこか宙ぶらりんな業務形態。
ではあるのだけれど、そんな土壌だからこそ生まれる根無し草の人間ドラマが何とも可笑しく美しく切ない。
薄暗い雑居ビルの一室に何かを求めてくるお客・・・何かを求め、もがいているのは雇われ店長や女性従業員たちも同じ。
ひっそりと泡沫に消えてなくなってしまった楽しくもほろ苦い日々。
改めてフライヤーを眺めてみると、あのワンシーンが蘇ってくる写真であるのが心憎い・・・うん、あらためてあれは良いシーンだった・・・
本来は満点の作品だったのかもしれないのだけれど、数日前のオパンポン創造社「さようなら」の世界から未だどっぷり、全く抜けきっていない自分・・・それが何とも悩ましい。