喫茶ティファニー 公演情報 ホエイ「喫茶ティファニー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    105分。

    ネタバレBOX

    メイコ(森谷ふみ)…日本人。祖母はアイヌ。常連客で貞子に編み物を教える。奥の裏カジノで大金稼ぐ。貞子の兄の子を身ごもるが苦悩の末流産、その影響で政美の妊娠に気をもむ。
    貞子(山村祟子)…在日朝鮮人。政美の母。在日差別に諦観し、帰化しても同じだという。
    政美(中村真沙海)…在日朝鮮人。日本人の彼を子を身ごもるが、カミングアウトが遅れ、婚約破棄され子を引き取らせろと通告される。内定破棄される等の差別もあり金のためネットワークビジネスに手を出す。
    近藤(斎藤祐一)…ネットワークビジネスの人。政美に気があるけど在日と知り動揺する。
    シンちゃん…在日朝鮮人。韓国旅行でも差別され日本で生きていくが、底辺な毎日から抜け出そうと政美のネットワークビジネスに賛同するが、親友のロイを売ってしまう。政美の元彼。
    ロイ(吉田庸)…フィリピンとのダブル。母はフィリピンパブで父は客だった。日本でイジメられフィリピンでもイジメられ底辺な毎日をおくるが明るく楽天的に生きている。シンちゃんに母をビジネスに入れろと言われキレる。
    兄(山田百次)…政美の元婚約者の兄。政美に子のひきとりを告げに来た。
    男(河村竜也)…日本人。常連。裏カジノの用心棒。
    女(赤バネ千久子)…日本人。客。近藤のネットワークビジネスを詐欺だと喚き、逆に追い立てられる。

    渋谷から電車で40分位の町にある雑居ビル二階の喫茶ティファニー。
    店主や常連客がいる中、ネットワークビジネスのコメディ的な話が中心で進んだところで、在日等の人種によるマイノリティ話に急展開していく。

    過去も現在も未来も続くであろう人種というか血による差別をテーマに描いた秀作。やや一方通行な感じも受けるが面白い。血で人生低空飛行させられている人々の頑張りとか苦悩とかを、程よいキャラ付けされた面々が描かくことで引き込まれた。圧迫された環境で踏ん張り続け這い上がろうとするサマは、弱弱しくもパワフルさが根底にあって、それが舞台の吸引力になっているのかなと。
    (裏カジノが)バレなきゃいい、というセリフがあったが、自分の出自がバレるとマズイという感覚は、日本で日本人として生きてきた自分としては、想像を超えた感覚のように思う。昨今のマイノリティ事情もあってタイムリーでもあり、通念的な作品でもあった。

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    2019/04/20 12:28

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