『妥協点P』『みんなのへや・改』 公演情報 しむじゃっく「『妥協点P』『みんなのへや・改』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2019/04/13 (土)

    『妥協点P』を13日ソワレ(70分)で拝見。


    ネタバレBOX

    とあるクラスの文化祭の出し物は演劇。だが、その台本がロミ&ジュリを教師と生徒に置き換えたものだったことから、山縣先生(田中綸さん)は台本の書き直しを生徒の宮武(チカナガチサトさん)に求めたのだが…

    中盤までは、台本を巡る先生たちのやりとりが宮武の再提出した台本に加筆され、その台本を巡る先生たちのやりとりがまたリライトされた台本に…が繰り返されるループ状態。
    でっ、その間じゅう、(脚本上では、前半は登場しないはずの)宮武を、セリフのないまま、舞台上で妖精?あるいは小悪魔?のように「遊ばせる」ことで、一人の少女に翻弄されるオトナ(教師)たちという構図が浮かび上がります。
    ちょっと大げさですが、この演出(千頭和直輝さん)には痺れました(←演出意図と異なるトンデモ解釈でしたらゴメンナサイ!)。

    さて、教師たちのドタバタぶりに散々ぱら笑わせてもらいながらも、実は途中から「どういう結末で、この芝居を着地させるんだろう?」と心配してもいたんですが…そう来るんかぁ!というエンディングに半端なしに充足感を覚えました。
    恐らく、今年中に自分が観た演劇のベストテンには必ずランクインされるだろう、素晴らしい観劇体験をさせてもらいました。感謝!

    【配役】
    山縣先生:田中綸さん
    (ほぼ出ずっぱりのでハイテンション演技。千穐楽まで頑張られてください!)
    三好先生:杏奈さん
    (舞台を観る度に巧く・強くなっている役者さん。次の6月末の舞台も愉しみ)
    熊楠先生:稲波聖大さん
    (役柄への説得感があり、熊楠先生が登場すると舞台が落ち着く)
    結城先生:木村優希さん
    (『春は馬車に乗って』の前妻役とは別人みたいなコミカルな演技。さすが役者さんやなぁ)
    宮武:チカナガチサトさん
    (前半での拗ねたような・悪戯っぽい表情の少女が、最後には、妥協しかかった山縣先生に議論の昇華を求めるセリフの主へと、鮮やかに変身!)

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    2019/04/13 23:31

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