BLUE/ORANGE 公演情報 シーエイティプロデュース「BLUE/ORANGE」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    精神病院での、二人の白人医師と、一人の若い黒人患者の、3人のパワーとして面白く感じた。統合失調症の治療法をめぐる対立、正義と保身の対立という風に、どこかに正解を期待していると、肩透かしを食う。
    階級・人種などの社会的背景を絡めた少人数のパワーゲームというのは、イギリス演劇が好きな主題なのだろうか。ピンター「管理人」「誰もいない国」、ヘア「スカイライト」と、最近見た舞台がいくつも連想される。
    濃密な会話に2時間半(90分、休憩15分、65分)どっぷりつからせられる、見終わってくたくたになる芝居である。

    ネタバレBOX

    最後は、若手医師も自分のキャリアが、黒人患者のせいで台無しにされたとぶちぎれて、押し隠していた差別心をさらけ出す。一瞬だけれど、怖い一瞬だ。患者は家に帰り(治ったわけでもないのに)、のこった医師二人のゲームが続く。最初は若手が恭順しなおそうとしたが、上司に「ほんとはお前のこと嫌いなの」とはねつけられ、それならと若手が「管理委員会に上申書を出します」「書き方を教えてください」と徹底抗戦の構えに転じ(つつ、和戦も用意?)、幕。ハッピーエンドどころか、泥沼の戦いはまだ続く。

    0

    2019/04/09 23:46

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大