満足度★★★★★
パペットというよりは、”人形”という表現が相応しいと思うので、こちらの用語で書く。人形は物語の領主やその妻、特権階級の人々を現している。それによって一方のみ、つまり民衆側の情勢と情況を描き出そうとしている。支配階級は人形が担うことによって印象が弱くなり、逆に民衆側の心情が浮き彫りになる。描く主体が鮮明になることによって、客観性が排除され人情劇としての印象が強くと思ったが、感情の高ぶりは今一つ。
東京演劇集団風の公演は、骨太な内容を少しコミカルに観せるといった絶妙なバランスが素晴らしい。その劇風はコモン‐センスといったイメージだ。
(上演時間:1幕90分 2幕70分 途中休憩15分)