満足度★★★
ゆる~い、草食系男子の話
こういう空間での演劇は体験したことがないので、
物珍しい気分でウルトラマンの街、祖師谷大蔵へ。
25名限定という、ちょっとしたプレミア感も持ちつつ、
会場(カフェ内?)へ入れば、そこはカジュアルな若者の観客ばかり。
仕事帰りのスーツ姿は、自分ただ一人・・・。
アウェイ感のプレッシャーを感じつつ、観劇。
きっと、地方から上京した女性が憧れを持つ東京の日常って
こんなんだろうなぁって思うような内容。
TVドラマとか、ファッション誌とかコミックに描かれてやすそうな、
世田谷のお洒落なカフェで、お客と従業員が顔なじみになって、
なんとなーく共に時間を過ごす・・・。
ちょっぴり刺激的で、ちょっぴりせつなくって。
流行の草食系男子っぽい、優しそうな男子と、
鼻っぱしが強く、でもナイーブ(そう)な女子の、
さりげない日常を描いた話は、
ゆる~く、非現実的。
作品の中の、どこにも、
今起こりえている未曾有の大不況や、
経済危機の香りはありません。
お洒落なカフェもいいけど、
こんなに客がいなかったら、つぶれるだろうに。
いまどき、趣味でカフェ経営なんてしている人いるのかな?って思うほど、
登場人物も含め、なんら生活感やリアルさはありません。
ま、劇場は夢を売る場所ですから、
劇場の中まで、切羽詰った気分になることもないので、
それはそれで、いいのでしょう。
それに、そういう現実感がある人は、劇場へは来ないだろうし。
60分、癒し系といいますか、少女マンガ系といいますか、
おしゃれなカフェで繰り広げられる寸劇は、
夢見る若者たちには、とっても居心地が良さそうです。
そう、ホットチョコレートとシフォンケーキを楽しむ趣味の人には。
疲れたアラフォー世代の僕的には、
甘酸っぱい青春時代を思い出す?ちょっぴり照れくさいような内容でした。
ビールと枝豆が好きな趣味の人には、かったるいなぁ(汗)