満足度★★★★
鑑賞日2019/03/20 (水) 19:30
座席F列7番
価格3,500円
7年前の吉祥寺シアターより小さな会場となったことで内容も凝縮された感覚?……というか、当初は新宿シアター・ミラクルでの上演を想定して書かれたものだけに初期構想に近くなったと言うべきか。
「見たいものの幻想を見せる薬物」についつい頼ってしまう人の心の弱さ(とそれに溺れてしまうことの危険)を芯に据えたサスペンス。たすいちてサスペンスって珍しいのでは?
また、従来は「イヤなヤツ」「憎まれ役」程度しか出てきていなかったのに対して本作では狭義の「悪役」が出てきてこれもたすいち作品で珍しいのではないか?
そんなところにふとキャラメルボックスの「嵐になるまで待って」に通ずるモノを感じた。
前後するが、薬物に頼る人々の動機が切ないと言うかズルいと言うかで、そこんとこも上手いやね。
なお、部分部分が煤けているような装置の汚しも4年前の大火をイメージさせていかにも「舞台美術」らしくてイイ。