満足度★★★★★
鑑賞日2019/02/17 (日) 14:00
山口さんが、この小説を写実化するのではなく、文体自体を舞台で立ち上げたいとおっしゃっていたが、その試みは十分に成功していると思う。
60分と言うと短めの舞台だが、おそらくここまでのパフォーマンスを実現するには十分に長く複雑だ。
この公演のために、どれほどの稽古を積んできたのだろうと考えると、眩暈をしてしまいそうだ。
体力的な負担も、ただごとではない。(舞台上の5台のテーブルはかなり重いらしいが、これを終始動かし、積み上げる)セリフなど軽く飛びそうな気もするのだが、登場する5人に一切の淀みはない。そして5人で登場人物30名以上を演じ分けるのである。
「財産没収」とはまた異なるコンセプトで、素晴らしいものを見せてもらった。
佐々木ヤス子さん、力持ちだなあ。