PARTY PEOPLE 公演情報 艶∞ポリス「PARTY PEOPLE」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    富裕層によるパーティを通して”お金”のあれこれを描く。
    (上演時間1時間40分)

    ネタバレBOX

    セットは大きく2分割(と言っても大部分は富豪家のもの)で、上手側にその富豪、下手側に貧乏アパートの一室。お金の価値は人それぞれであろうが、無いよりはあったほうがよいと思う。物語ラストではお金で買えないものがあり、わだかまりも見えてくる。
    さて、100万円争奪のドタバタ騒動…必死になる者、100万円なんてはした金と言い切る者などお金の価値は様々。何故か富豪の享楽的な趣向に踊らされている。お金なんてという建前と欲しいという本音の人間の二面性、土壇場で駆け引きの虚々実々も見事。

    物語は富豪:万田家の次男の誕生パーティに集まった人々によって「お金」「恋愛」「生き甲斐」などが語られるが、本筋がどこにあるのか。集められた人々の関係もハッキリしない。「PARTY PEOPLE」というタイトルに相応しい、無関係と思わる中でお金を通して描いた人間の滑稽・悲哀などが浮き上がってくる群像劇。
    解り難かったのは、なぜ貧乏画家の五十嵐類(谷戸亮太サン)が万田家のパーティに招待されたのか?ラストシーン、彼の絵画を買ったのが万田氏であり、その縁であろうか。さらに五十嵐と同棲していた一色早希(川村紗也サン)と気まずい関係になったのは、彼女をモデルに描いた絵画を売った、という複雑な思いであろうか。愛する人の成功は望みたいが、自分との思い出でを売(無くな)るという淋しさ。お金は大事、欲しいがそれだけではない。そしてお金で買えないものは、万田家の嫁・アリサ(岸本鮎佳サン)の苦悩として語られる。物語は人それぞれが持っているお金に対する思いや考え方を表現するため、登場人物の組み合わせを多くしたため漂流したようで少し勿体なかった。

    登場人物は、多少デフォルメしているが居そうな人物像を立ち上げていた。役者は熱演で自分もパーティ参加者として俯瞰しているような気分である。お金を完全否定している場面はない。かと言ってお金至上主義でもない。脚本・演出もあろうが、役者のお金に対する姿勢が垣間見られたような…。
    次回公演も楽しみにしております。

    0

    2019/02/03 11:13

    1

    0

このページのQRコードです。

拡大