誰もいない国 公演情報 新国立劇場「誰もいない国」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    ハロルド・ピンター作。東京乾電池以来の柄本明をちゃんと観ておきたくて出かけてみた。
    この難解で訳の分からない作品を、取りあえず退屈させずに最後まで見せてしまうのは、役者が上手かったからなのか、そもそもの作品が面白く出来ていたのか判然としない。

    ー果たして会話の内容が真実なのか一種のゲームを演じているのか、虚実のわからなさを楽しむピンターの世界

    とチラシにあるように、いかに真剣に子細に台詞を追っても誰に何が起こっていたのかが、さっぱり解らないのである。
    しかも、舞台の上方からぴっちょん、ぴっちょんと大きな水滴が降ってくるのだ。やがて水は舞台の後方全面で湖のようになる。転んだ柄本が衣装がずぶ濡れのまま台詞を喋り続ける。なぜ水なのか、意味は全く分からない。
    休憩時間に、ロビーに掲示された演出家や出演者のインタビュー記事(写真参照)に観客の人だかりが出来ていた。
    みんな訳が解らないんだなあとホッとする。

    前日に末広亭の高座で聴いた柳家権太楼のマクラを思い出した。「こうして毎日落語を演じられることは、幸せだとおもうんですよ。お客さんがどう思うかは別としてね。」と。
    役者というものも、時にこのような(難解な)芝居を演じてみたくなるのであろう。
    画像に含まれている可能性があるもの:1人以上、屋外

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    2019/01/06 21:59

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