中之島春の文化祭2018 公演情報 ABCホールプロデュース公演「中之島春の文化祭2018」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    【1日目 感想】元々好みの匿名劇壇、いいむろなおき、ロブカールトンは手堅く面白く、前回不発感あったヨーロッパ企画がしっかり面白かったのが嬉しい。新たな出会いでは、かのうとおっさん、Patch、SE TSU NA、コマツマツリが収穫。あ、あとTAGAWA NORICOライブチケット笑

    【2日目 感想】全体的にすんごい粒揃いやった。敢えて言えば、オパンボン、カヨコの大発明、壱劇屋、MousePiece-ree、レトルト内閣、Micro To Macroは期待通りに手堅く良い出来。
    更に初見の ばぶれるりぐる、お〜い!久馬 がとっても面白いし趣味にもあったのが大収穫。

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    ネタバレBOX

    A3】匿名劇壇「Shovel」感想】唐突で突飛なワンシュチュエーションを軽妙に紐解くダークコメディ?
    自分の善意が何よりも優先する3人の…必死(必殺)の議論が炸裂する。最後…ふと西山が死体の夫に無表情の感情を突き下ろしかけたのが、やにわに背景のドラマを突きつけた感じで息を呑んだ。

    A4】無名劇団「無名稿 あまがさ 短編Ver.」感想】川端康成オマージュ?
    社会からの目に見えぬ作用を…役者のコロス的運用を多用して幻想的に表現していくのが印象的。言葉がとても的を得ていて、「SNSで視覚化著しい大衆の恣意的・誘導的な思考」が現実を搦めとる現代の視点でより馴染む

    B1】コマツマツリ:感想】テレビドラマ全然見ないので、有名俳優がコントを…のギャップが私には感じれないのが残念だけど、純粋に観客の巻き込み方が愉快。ザブーン担当さん(観客)、大活躍(笑
    オチを頭に乗っけたまま進む序盤のネタ、形態模写的な魚っちの水中発語がお気に入りです。

    B2】いいむろなおきマイムカンパニー:感想】マイムなのに…いいむろさん、いきなり喋りよった(笑)
    …というお祭り感溢れる導入。徐々にマイム空間に入り込み、時間、空間、重力を自在に操る妙技は流石。個が集まって船の様に一体になり360°回頭する様は、3Dモデルをぐりぐり動かす感覚(笑)

    B5】劇団Patch「Don't push」感想】根拠の見えない…あまりにも馬鹿馬鹿しいルール・伝統を全力でおちょくったコント?
    そんなシニカルさを隠し味に感じつつも、予定調和に必死に食らいついていく役者の艱難辛苦を大いに笑う。怪盗の肉体の限界に挑むコント感が楽しかった。

    C1】THE ROB CARLTON「Low-Keyed play2」感想】同キャラが…去年の福本伸行ばりの駆け引きから若干趣向を変えて…協調の中に駆け引きが潜む異空間を展開。いきなりのパクリは祭りならでは見事なタイミング。やけに芝居用語に詳しいマフィアにニヤニヤしつつ、最後のオチは綺麗!お見事!

    C2】劇団SE・TSU・NA「若きアン・ハサウェイの悩み」感想】アン・ハサウェイをどちらも知らんのでミスリード台無しだけど笑、日頃小劇場演劇を熱心に楽しむ身としてニッコリ微笑んでしまう。アベノハシの…全ての笑いが髪の毛に通じる徹底さが好き。『心臓には毛があるんですね』は名言(笑

    C3】かのうとおっさん「デンジャラスGeorge杯への道〜ヤーコブとベンジャミン」感想】凄まじく馬鹿馬鹿しいエクストリームプレイの数々が素敵.
    ロシアンルーレットになって…えっ、あっ、それオートマチック…バン! … 今までずっと後攻だっのね
    ハローデンジャラスは流行らせてみたさある

    C5】ヨーロッパ企画:感想】冒頭の「薬と怪獣」も多面にマニアックで質が高かったが、やはり「消える高校野球」の突き抜けた超展開が抜きん出ている。消える魔球を発端に…各々「別の技術」で消え始める凝り様は見事。幕後の「消える魔アナウンサー」発言まで含めてナイスパフォーマンス!

    D3】劇団赤鬼「タイムトリップTHEエンターテインメント」感想】エンタメだからこその容赦ない時代の流れ、僅か数年で…面白味とは別次元の"古い"というレッテルで見向きもされなくなる切なさをコミカルに描く。劇団員の持ち味をネタ化したと思しき「ギャグ」や「なんかエロい」が楽しい。

    D4】ばぶれるりぐる「ぱぶれる人ら」感想】解読不能の幡多弁…ちょっとしたミステリーでしたが、あれだけ活き活きしてると人情伝わってくるのが面白い。男の妄想/拘りのバカさ加減も味があるし、それを剛腕でぶち抜いた妻連の問答無用さと勢いも良い。しっかり人を描いてくれそうな劇団。

    E1】カヨコの大発明「天城越え THE FINAL」感想】話の骨子は屋上のヒーローショー的なんだが(笑)、彩る本格的な歌唱力とバックの舞いで…壮大な叙事詩と化す素晴らしさ。

    そして…これを映像化して全国の劇場に配って客入れ中に上映すべし…という超啓蒙演劇❗️

    E3】お~い!久馬(ザ・プラン9)
    感想】時トメ(仮)は…かなり盲点を突かれた。こういう虚を突く感じの好き… まさか一人は本当に最後まで動かんとは(笑

    銀行か何か強盗(仮)は、日本人らしい曖昧表現を逆手にとった面白い脚本。意図を巧妙に外していく楽しさ。屁理屈トークもまた大好物。

    E4】N-Trance Fish:感想】周りで大勢のダンスが繰り広げられる中での芝居…なんてド派手なコロス。ついダンスに目がいってしまうけど、脚本も印象的でした。
    自分の視野の中だけで感じた好意と幸せが… バッと視野を広げると状況がまったく反転している様は恐怖の一語に尽きる。

    E5】劇団レトルト内閣「リーマン俳優こみたおの熱血!サラリーマンNOW」感想】古典の過剰なシリアスぶりっ子を逆手にとったボケ・ツッコミがとても好き。アシスタントの冷徹な口調もまた良し。ただし福田恵さん見るといまだに「トイレの人やん」って思ってしまう刷り込みの恐ろしさ(笑)

    F1】Micro To Macro「小さき箱の小さき歌」感想】昨年も同じ感じ方したけど、ここの作品は本当に多幸感溢れる空気を作る。陳腐な言い方だけど、パワーが貰える芝居。最後にオリグチを忘れなかった心意気が粋でした。姐さん、一生ついて行きます…って、エンディングでしたね、素敵。

    F2】ババロワーズ・ラボラトリィ「モンスター」感想】敢えて祭りにコレを持ってくる硬派さは買う。思い込みを次々ひっくり返し、秘密兵器でぐいぐい押してくる暗黒面。これもまた紛れもない社会の一面やな。
    でも、これでいくなら、ラストはもう少し周到な…驚きの仕掛けが欲しかった。


    F3】劇団壱劇屋「独鬼〜Hitorioni〜」感想】壱劇屋のノンバーバルは初めてじゃないけど、ちゃんと伝わってくるの、いつもながらホント凄いと思うわ。特に…長大な年月が主人公を孤独にしていく難しい流れを…集団で見事に表現したの素晴らしい。

    F4】オパンポン創造社「浦島次郎」感想】一見、破茶滅茶な笑いのオブラートに包んではいるが、その実… 竜宮城の過剰かつ犠牲の多い接待への「違和感」に端を発し… 乙姫に何かしら利益があるはずとの合理的な思考から、権力者の不正を暴いていくという…ぶっとい背骨があるのが渋い。
    相反する内実と外見を…見事に同居させた次郎の演技も見事なもので、究極の選択を迫る…そして不覚にも一瞬可愛いと思った自分が怖い(笑)

    F5】MousePiece-ree「オレのレオン魂」感想1】いやぁもぅ…映画も謎のゲームも元ネタ全然分かんないのに何でこんなに面白いんだ!笑
    しっかり作り込まれたパロディというものは、単独でも味があるものだな。
    そして、アトリエにある背中の森崎さんはスーパーツッコミマシーンやった。
    そして、映画「レオン」を改めて観るのは止めようと思いました… 絶対あのマチルダが脳裏に浮かぶに違いないから(笑)

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    2019/01/04 14:34

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