彼岸花、咲くころ 公演情報 幻想劇場◎経帷子「彼岸花、咲くころ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    鑑賞日2018/09/29 (土)

    赤い絨毯の舞台…それを取り巻く彼岸花。そこに四方から登場するアングラ白塗りの装いの人々…その色彩のコントラストはとても鮮やかでした。
    まさしく異界感… この世のモノではない空気が漂う光景でしたね。

    …かといって 訳が分からない世界ではなくて、…→耳慣れぬ「ムカサリ絵馬」を軸に、民俗的な空気を添えて、地に足が付いた感じもあります。

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    ネタバレBOX

    【続き】

    結局、ムカサリ絵馬に纏わる禁忌が核だったようで、改めて調べると、なるほどなと思います。

    生と死の狭間を想起させる空間に…乳母車を押して彷徨う女、母を探して放浪する少年。序盤は他にも有象無象がいて、繋がりがよく見えていませんでしたが、終盤にこの2本の線が1本に交わった時の切なさが何とも言えない。

    ともすれば禍々しくも映る結末でしたが、…明らかに…この母子への救いはそこにしか無かったと思える。

    ラストで幕が落ちて、ムカサリ絵馬が現実になっていく様はとても鮮烈。
    禍々しさが逆に白無垢の美しさを際立たせ、禁忌よりも大切な繋がりが確かにそこに存在しているのを感じました。

    シチュエーションや空気は全く違うものの、夏に観た水素74%の「ロマン」における母子の繋がりを思い出し… 当人たちが大事にするものが何よりも尊い… そんな後味が残りましたね。

    本作も異彩を放って、まつもと演劇祭のラインナップの豊かさを感じました。

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    2019/01/03 17:03

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