満足度★★★★
加納さんのノーマンというのは実はあまりピンとこなかったのだけれど、観始めると逆にあまりにもハマり役という印象で驚いた。
戦争が続く中、老座長の率いる旅の一座がある町で『リア王』を上演しようとするが、突然座長が入院してしまい……。
前半観終わって、休憩時間となった。えっ、もう?と思ったのは、集中して観ていたからだろう。
ウェルメイドという言葉にマイナスのイメージを持つ場合もあるだろうけれど、少なくともこの芝居にはその言葉の持ついい意味でのしたたかさと豊かさを感じさせた。
間違いなく面白い芝居を観せてもらえるであろうという信頼感、と言い換えてもいい。
座長とノーマンの(丁々発止の)膨大なやりとりは圧巻だったが、他のキャストもしっかりと場を支えて、観るものを物語の世界に引き込んでいった。