満足度★★★★
会場に入るとドンっと中央にそそり立つ左手のオブジェ。
「左手」はイスラム教やヒンズー教では「不浄の手」と言われる手。
それが何かを示唆している様なインパクト。
作品は日本、アメリカ、シリアという3場面を交互に描き、
それぞれが絶妙にリンクしながら、それぞれが異世界に存在する様に描かれていく。
日本では平和の世界で描かれる恋愛の多様な形。
アメリカでは無機質に、世界を動かしているのは我々だという政治的な面を。
そしてシリアの場面では戦争や命について考えさせられる場面が、それぞれ描かれていました。
個人的にチェロの生演奏で歌われた馬馬ゆのんさんのラップ、ポエトリーリーディングの
作品名と同じ「AFFECTION」が非常に印象的でした。
最後にカーテンコールが終わっても、舞台上に死体役が倒れていて、
ずっと「在り続ける」というのが強烈なメッセージだと思いました。