私が死んでも空は青い 公演情報 空想実現集団TOY'sBOX「私が死んでも空は青い」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    オムニバス形式のような感じもするが、最後はうまく回帰させた心温まる物語。チラシにも書かれているが「魂の救済」…物語は「生」と「死」の狭間で彷徨する魂を昇天いや昇華させていくが…。プロローグにあたるシーンは、少し説明調で緩いテンポのように思たが、本編部分に入るや否やどんどん引き込まれるほど観応えのある作品。
    (上演時間1時間50分) 2018.12.24追記

    ネタバレBOX

    セットはシンプルで、中央後景に階段状の絵、その前に櫃のような物がおかれ、その両側に衝立がある。下手側奥に階段があり、場景は地下室であり土の下を表している。
    物語は亡くなっても、まだ現世に未練があり成仏できない魂を救済するというもの。概観は死者の世界であるが、冒頭のダンスシーンは生者として生きている喜び、躍動を表しているようだ。

    梗概…死神(外観はテディベアの姿という設定)と女子高生の出会い。”ここは何処と彷徨う””女子高生に死神は見えない。見えない理由、そもそも此処にいる理由等を説明する件がくどい。後々この場面があったことなど忘れさせるほど2人は自然に話し合っている。そして20年前にあった3つの話に繋いでいく。
    1つ目は、名家の令嬢とその家の庭職人のなさぬ恋、2つ目は養護施設で育った仲良し3人組の哀れ、3つ目は苛めにあっていた女子高生とその子に寄り添う女子高生の思いのすれ違い。それぞれに未練を残して亡くなったが、その魂を昇華させるというもの。人のためという美しい生き方は良い。が、自己犠牲=自己満足になっていないか?など含蓄ある台詞も魅力的だ。

    冒頭の死神と女子高生がストリーテラーとなって、2つ目以降の話を牽引する。もちろん冒頭シーンは物語全体の状況設定を説明する重要な場面であり、ラストシーンへ繋げ収斂させていく。この物語の魅力は、分かり易い展開、観客の心を揺さぶり続けるところ。それをオムニバス的構成で次はどうなるのか興味を持たせ、想像力を掻き立てさせ物語の中へグイグイ引っ張り込むところは巧い。

    役者は人物像を立ち上げ、心情豊かに表現していた。ダンスシーンで全員登場しているが、以降は死神と女子高生の2人だけが全編に関わり、それ以外の役者はそれぞれの話の中で存在する。あの世の世界では時間感覚がなく間隔もないことから往還もしないのだろうか。その割り切った観せ方が物語を分かり易くしていたと思う。
    演出は、特に照明が印象的。人物へのスポットライト、その立柱照射のような照明効果によってその時の心情が浮き立つようだ。見事でした。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2018/12/21 23:40

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  • 青瀬博樹 さま

    コメントありがとうございます。
    まだ上演期間中のため、「観てきた!」は千穐楽後に追記させていただきます。
    初めて観劇させていただきましたが、面白かったです。

    ちなみに青瀬さんの衣装が、何故か喪服のように思えました。やはり死後のイメージだったのでしょうか。そうであれば、開演前から細かい配慮が…。
    また、ぜひ観劇させていただきたいと思います。
    ありがとうございました。

    2018/12/23 15:52

    この度はご観劇頂きまして!まことーに!ありがとうございます!
    演出脚本担当の青瀬博樹です!

    プロローグではハラハラ?させてしまい申し訳ありません!
    それでも、最後には楽しんで頂けて良かったです!

    いつの日かまた劇場お会いできる日が来ることを心から願っております!

    青瀬


    2018/12/23 13:01

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