隠れ家の人々 公演情報 劇団龍門「隠れ家の人々」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     誰が、何故、隠れているのか? 先ずはその謎解きから。(追記2018.12.7)

    ネタバレBOX


     M.フーコーの定義によれば、“狂気とは純粋な錯誤”である。自分はこの定義に同意している。だからその前提で話を進める。この定義に従えば、狂気に陥って居ない人々には、狂気の内実は、通常理解できないということになろう。それ故に狂人は差別されて来たのであり、特殊な存在とも見られてきたのである。精神科の医者にした所でカウンセリングによってアプローチし、これまでの知見や、症例研究を通じて考えられた理論と付き合わせながら個々の事例を判断するのが基本となろう。
    これまでの知見や、症例研究を通じて考えられた理論と付き合わせながら個々の事例を判断するのが基本となろう。だが、如何に臨床データがあり、それらをベースに導き出された理論があるとはいえ純粋な錯誤であるならば、病者個々人の症例は矢張り独自なものであるハズだ。而も極めて感受性が高いことも原因となって発症したとするなら、フィットするケアは極めて難しいと言わねばなるまい。
     一方、傷ついた人々を癒す力を表す概念とは、一般に何かを考えなければそもそもケア事態を実行することができまい。それは基本的には愛であるが、タダ無暗に愛するだけでは不足である。対応するこちらも人間であるから発症した者達の反応如何では、腹を立てたり、気分を害して判断を誤ることは充分にあり得るのだ。これを極力避ける為には、赦すことが必要である。こういった人生の機微を流石に座長の村手さんは良く分かっていらっしゃるから、彼が登場すると、若い人々の演じていた舞台が引き締まるのは流石である。こんな効果が出るのは、言葉だけでは表現しきれない微妙なニュアンスを体全体から滲みださせるだけの人生経験と生き様があってこそだろう。若手でも無論、上手い役者が何人かいるし、一所懸命に演じている役者達の姿にも好感を持てる。

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    2018/12/06 04:28

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  • 村手さま、皆さま
    追記しておきました。
         ハンダラ 拝

    2018/12/07 12:21

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