満足度★★★★
「ニシノユキヒコの恋と冒険」や「黒い十人の女」を脳裏に浮かべつつ拝見。肩書きやライフステージでマウンティングし合ったり落ち込んだりと忙しない20代半ばの女性たちの姿が哀しくて面白い。後半のパートを観ながら「相対的な幸福を求めているうちはなかなか自己肯定にはたどり着けないよなー」と思った。荒削りで大声が耳に優しくないところはあるものの、役者さんが皆全力を出し切っているところが清々しい。75分という公演時間もちょうどいい感じ。
ある女優さんが、便座に座る時に《そういうテイで》という身振りではなく、ちゃんとスカートをたくし上げて下着を脱ぐ動作を行っていたところに好感を持った。些細なところだけど、舞台上に演劇の世界を立ち上げるのって、案外そういうところにまで気を配ることじゃないかと思ったりもします。面白かった!ありがとうございました。