満足度★★★★★
劇場入った瞬間から、セピアのレトロチックなセットに、これはなかなかと、良い舞台の気配を感じた。細かなところにも気配りが感じられる。また照明、これがかなりモノを言っていると思う。柔らかだったり、穏やかだったり、とてもデリケートな灯りが計算されている。暗転もブツッと言う切り方ではなく、ふわっと消えたり
想いを残すように、ゆっくりじんわりと消えたり・・・。いきなりガンと明るくなるということもない。灯りが入ってふわっとやわらかく明るくなる。ストーリー通りの優しい優しい照明。
さてストーリー、実にやさしい、やさしい物語であった。この人たちとこの場所に居たいと思う心が理解できる温かい家族と仲間。人はこうであって欲しいなと思わせるやさしい人たちがいた。
特に誰の演技がというのではなく、全体が作り出す世界が素敵なのだろう。演出の腕の良さはもちろんである。
プレゼンという形で始まるこの舞台、もちろんあなた方の伝えたいことは、確かに観ている私たちに充分伝わってきたと思います。
最初に舞台を観た時に
なぜか少女時代
新しい本を開くときのような感覚があった。
ワクワクするような
ドキドキするような
それらを懐かしく感じているような・・・
こんな物語なら
あと何本でも読みたいものだと思う。