青いプロペラ 公演情報 らまのだ「青いプロペラ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    結局この芝居のキモはラストシーンだろう。そこはネタバレで。
    トラム推奨の若い劇団と言うのに、芝居は過疎化の進む地方都市のスーパーマーケットのバックヤードである。近隣都市にt都会の大型スーパーが進出してきた地元密着のスーパーはたちまち立ちいかなくなる。そこに勤める従業員のさえない日常が1時間40分。登場人物もどこかに絞ればいいと思うが、集団で行く。話題も新聞などで知っている話ばかりで切実さが迫ってこない。地方都市を車で通りすぎていて、ここでどんな暮らしがあるのだろうと、部外者が想像する域を出ていない。若い集団らしさがまるでない。演技は新劇団と青年団の中間あたり。パンチがある俳優がいない。演奏者が三人舞台に出ていて演奏するが、これがクラッシク楽器でなく電子楽器に打楽器と言うのも切ない。
    で、大型スーパーに押されて、ついに地方スーパーは運命の日を迎えるのだが(以下ネタバレ)

    ネタバレBOX

    そこで、唐十郎張りに正面の大きなシャッターがゆっくりと上がっていく。
    と、その奥には、霧の流れる緑の山野が飾りこまれて広がっているのだ。誰もいない。
    これは予想外だった。そうか、これは人類の自然帰りの話だったのかと納得したが、それにしては、現世の話が取り留めなくてこの幕切れにはうまくつながっていない。
    でも、自分探しドラマにも、ダンスに逃げる芝居にも、グニャグニャと現実をなぞって嘆くのにも、空しく正義の声を上げるのにも疲れた若者がこういう自然回帰の芝居を作るのも何となく同情できる。

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    2018/11/29 23:11

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  • ご来場ありがとうございます。お礼遅くなって申し訳ありません。
    丁寧なご感想も感謝いたします。より良い作品をお届けできるよう、座組一同精進いたします。

    2019/01/17 13:32

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