キャンプ荼毘 公演情報 ひとりぼっちのみんな「キャンプ荼毘」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    事前情報ゼロ(というか見てもとか知らない)、初めてのユニットで当然ながら初めての体験。新鮮だったのはSTスポットらしい身体パフォーマンス?(皆がそれなりに動ける)、若さ?(19歳の役をやってたのは19歳)、リアル高速女子会話を女性8人のキャスト2チームとも同様に再現できる結構実力派の役者布陣?・・
    ひとりぼっちのみんなの正体はよく判らないままだが、劇団のような唾の飛び交うアンサンブルである。元女子高演劇部員が数年後に集う設定の、女子高演劇部が作りそうな恋バナに終始した演劇が、語り口を変えながらリフレインされる彼女ら一人一人と「先生(演劇部顧問)」との〈関係〉が大人になった自分らに影を落としている事の赤裸々な告白へと、トーンを変えずシフトしていく。
    葬儀(法事?)の場面を除き、同じシーンに戻る事なく、シーンの並びが変化に富んで、演出的に練り切れずの場面もあっただろうが相当に秀逸に仕上がった所もあり、粗削りで「若い」ながらある才能に触れた感触は残った。
    元同級生同士では自然な事ながら話題は彼女らの共通項=演劇部の世界から出ず、物語が狭い円環の内側にとどまる歯痒さを覚えるが、作り手はこの視野から俯瞰の位置に立つ事を拒み、ひたすら女子たちを描く。「先生」=自分の過去と、現在とに折り合いを付けていく様を見ながら、思わず方向の定まらない二十代のヒリヒリした感触を思い出した。
    自虐露悪経由の人生応援歌、と名付けてみた。

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    2018/11/23 23:36

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