満足度★★★★
鑑賞日2018/11/17 (土) 18:00
円谷幸吉の自殺は知っていたが、いかに追い込まれた末だったかは、今回の舞台で初めて知りました。君原の名前は聞いた気がしますが、メキシコ五輪2位だったとは。円谷の悲劇の影にうもれてきたと思います。
知っているようで知らないふたりのメダリストランナーの人生を対比させながら、胸に迫る舞台でした。円谷役の宮崎秋人は、山場では涙と鼻水を垂らしながらの熱演で、その激しさに圧倒されました。道案内役の中村まことも低めに響く「声」が良かった。バッハの通奏低音のように、時に北に南に、あるいは数年後へと場面のとぶ舞台をしっかり下支えしていた。
なんといっても、この題材を舞台にした企画と、焦点を絞って無駄を省いた舞台作り、キャスティングがよかった。