満足度★★★★
開幕前に想像していたよりも文化祭感があったのは会場設営と観客が休む間の無いめまぐるしさ(土曜日は1日6ステージ!)のなすわざか。
結局4団体を観劇するにとどまったが楽しませていただいた。
Bobjack theater「大阪ベイブルース」
実名役での出演、大いに本人ネタがあってある意味”内輪”に陥りそうなものだがそれが気にならないシナリオと演技とほっこり感あるラスト。
大阪でボブジャックさんを観られて嬉しいし、俳優の力というものを感じさせてくれる俳優を知ることができるのは観劇する者にとって僥倖。
大阪遠征ありがとうございました。あしたもがんばってください!
劇団6番シード「天気と戦う女」
主演・椎名亜音さんのパワーでとにかく進むのかと思いきや途中で見事なまでのパワーダウン、そこを転機にすばらしく跳ね上がる結末。まさしく起承転結の脚本と着替えまくり熱演が続く出演陣に拍手。
細川博司プロデュース「chocolat, sweet, bitter, die./メキシカン・スタンドオフ」
3回目の「メキシカン・スタンドオフ」はキャストが若返り。これまでには無かった「chocolat,sweet,bitter,die.」がその前に上演されることで「メキシカン・スタンドオフ」がスピンオフだったのだと気付く。バリー、一応、かっこいいオトナだと思っていたのに…。「だれも寝てはならぬ」がかかる中おそらくバリーだけが1人寝こける姿が滑稽。スイート夫人のセリフで初めての解釈を得て、「メキシカン・スタンドオフ」の見方も変わる。
新作「chocolat,sweet,bitter,die.」は見事としか言いようの無い脚本、そして細川作品に貫かれる「人生は続く」を感じるラスト。演じ手の一挙手一投足と表情すべてを見逃せない作品であった。2年前の短編集「THE SHORT CUTs SEVEN.」で上演されていたならこれが中心作品になったのではないかと思わされる力作。拍手!
MousePiece-ree「ピエロ魂」
いつものまうすさんの味がとてもあって、東京から初めて観に来たという観客にも大阪でいつも観ている観客にも楽しめただろう作品。ちょっと内輪感があったのが残念。いつもの謎ゲームがたまらなくいとおしくて、可笑しくて、そして「きっとこれはうそだな…」って思ったことがやっぱりうそで。元気にしていただいた。
開場から開演まで10分しかないというのが少し不安だったがなんのその、実にスムーズな運営には脱帽。
力強すぎる制作チームの皆様お疲れさまでした。あと1日がんばってくださいー!
以下ネタバレありの雑感。