満足度★★★★
商店街の空き店舗のような7メートル四方の部屋の3辺に客席を配置し、残りの4メートル四方をアパートの1室とする設定である。内容は冨坂流、説明無用のドタバタ劇である。
江益凛さんがまさかのストーカー役である(される側でなく、する側)。江益さんと言えば浅草の「ナイゲン」ではアイスクリーム店企画のクラス代表で可憐な一年生3148役が記憶に新しい。津和野諒さんに散々いじめられて泣きそうになったときは全男性観客が「おのれ津和野め許さん!」と怒りに震えたものだが、あれは何だったのかというくらいあっけらかんとした変貌ぶりである。この津和野さんはもちろんアガリスクメンバーがどなたも出演しない番外編である。今回の男性陣の多くはアガリスクにぴったりの精神的に危険な香りがしたが、あと二人の女性陣は正統派の女優さんでアガリスク的には癖が足りない印象を受けた。もっとも大家さん役はそもそも出番が少なく、作者がエピソードを考えているうちに時間切れになったように感じた。