「Syng til måne」 公演情報 劇団わたあめ工場「「Syng til måne」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     太陽と月を操る人々と狼族との攻防を描いたダークファンタジー。(追記2018.10.17 02時 華4つ☆)

    ネタバレBOX

    衣装が中々豪華で、カッコイイ役者が多い作品だが、ギリシャ悲劇の傑作を想起させるシーンも出てきて内容的にも深いものがある。
     物語は、盲目のトゥルーバドール(トゥルーベールでも良い、どだい学問的な違いを言うよりイメージとしてここでは用いる)が子供達の下にやってくる所から始まる。彼はオルフェウスの竪琴のような楽器を弾きながら古い叙事詩を伝える。その頭の部分は人口に膾炙した部分で子供達も良く知っているのだが、冒頭以外は、子供達には知り得なかった、そしておそらく今では大人達の殆どが知らない、或いは隠された真実であった。その核心は、光が失われた原因に纏わるものである。丁度、彼の目から光が失われたように。
     こう書けば、ギリシャ悲劇に通じた人々はハハンと思うかも知れない。正解である。分からない人は、もう少し本を読みたまえ。或る程度世界文学に通じていなければ、様々な戯曲に何がどのように籠められているのかについての認識も持てない。解釈も自ずから違ってくるのである。
     かつて、この国は太陽を操る者、月を操る者、二人のリーダーによって統率されていた。然し狼族が、彼らの生存を賭けて挑んでくる。その力は侮りがたく一族は存亡の危機に直面する。その攻防の央、月を支配する長の甥・ソラは、狼族の女王の息子・スエークリンとの奇縁から親友の契りを結び狼族の襲来情報や何故彼らが襲うのか。また彼らの弱点などを自然に知るようになった。一方、太陽を司る長は、狼族の殲滅を画策し、その為にスエークリンを拘束、ソラを通じてその撃滅法を探ろうとしていた。ソラはアンヴィヴァレンツに引き裂かれる。親友は裏切れない、然し、妹が言うように父は狼族に襲われ、ソラを護る為に食い殺された。父が殺害されたことで、母は子供達の為に最も嫌っていた太陽を支配するリーダーとの再婚に同意し、現在彼はソラの「父」そこで、彼はリーダー達に提案した。後は観てのお楽しみだ。

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    2018/10/15 08:26

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  •  最終部分を明かさない形で追記しておきました。楽まで突っ走って下さい。
                              ハンダラ 拝

    2018/10/17 01:58

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