満足度★★
うーん、今の時代にこれをやるのはどうなのかな。
もともと、半世紀前にサルトルが書いた戯曲なのでけれど、白人と黒人の対立が類型的で、完全懲悪のように描いてる、わかりやすく言えば薄っぺらい作品なわけで、それをそのまんま当てはめたのだけれど、差別の奥深い闇まで描けてない作品になっている。表面的なヒステリックさだけで、それは演出家の方が思っている「思い」なんでしょうね。
この「恭しき娼婦」は状況劇場の旗揚げ作品(当時はシチュエーションの会)として1963年に公演されている記念碑的な作品。その当時は意味のある作品だったのだと思う。演劇も時代性が大切だと痛感した。
ただ、役者陣は熱演!素晴らしかった。