満足度★★★★★
鑑賞日2018/09/21 (金) 19:30
秀逸な作品だった!青年団若手伊藤企画が、青年団リンク「やしゃご」となっての旗揚げ公演。津波被害に遭った大槌町の民宿を舞台に、死者と語り合う「風の電話」のエピソードも交えて、経営する姉弟妹、宿泊者、その他の周辺の人々の「今」を描く群像劇は、前半は、ドタバタも含めて、ある意味で淡々と進むが、半分進んだところで物語が急に動く。全体として、忘れてしまうこと、忘れてしまいたいこと、忘れられてしまったこと、そして、忘れてはいけないことなどを考えさせられる芝居になってる1時間50分だった。
役者はそれぞれ見事だが、軸となる坂倉奈津子がいい表情の演技を見せる。彼女の初舞台の初日を観たものとして感慨深い。