満足度★★★★★
21日の昼の回を拝見しました。日常の描写がとても丁寧に、リアリティをもって描かれているからこそ、「普通のこと」が普通でなくなっていく恐ろしさに、ぞくりとしました。
個人的には、おじさん夫婦が大好きです!祝言のシーンの、助産婦さんの挨拶もすごくリアルで正直で、思わず「そうだよね…!」と笑ってしまいました。お父さんとお母さんが、理不尽な状況の中で精一杯娘を想う気持ちに、涙がこみあげました。
観ている私達は、8月9日に何が起こるか知っているけれど、あの日を生きていた人達はそんなことは知らなくて、それでも一人一人、自分の立場で精一杯考えて、懸命に生きていたのだと思うと、自然と涙が溢れました。
もし自分が、あの場にいたら何ができただろうか、きっとなにもできなかっただろう、それでも…という風に、色んなことを考える切っ掛けを頂きました。
舞台の上で生きていた彼らの8月8日は、一体なんだったのか、という問いに、安易になにかの「答え」を押し付けるのではなく、観ている人たち一人一人に答えを委ねてくるお芝居だったと思います。
彼らの8月8日を無駄にしたくない、今を精一杯考えて、生きていきたいと、強く感じました。
丁寧で誠実な、よいお芝居を見せて下さってありがとうございます。
2018/09/28 03:52
作り手の意図が伝わったこと、とてもうれしいです!
原作の井上さんも、小説を書くにあたり、当時の状況を調べ上げ、真実に基づいて創っていったのだそうです。
その日、本当に浦上で結婚式が行われ、幾人かの赤ちゃんも誕生しました。
でも、せっかく生まれた命が翌日どうなったのか…それを考えると胸が痛みます。
皆様も、ありのままの8月8日を、登場人物たちと一緒に体験しながら、命の尊さに思いをはせてくださったら幸いです。
クッキー様、どうもありがとうございました!