14歳の国 公演情報 早稲田小劇場どらま館×遊園地再生事業団「14歳の国」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタバレ

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    遊園地再生事業団の『14歳の国』を観劇。

    再演である。
    ちなみに今作の劇場は、早稻田小劇場(現在はscot)が拠点にしていた劇場である。

    1997年に神戸のニュータウンで起きた、14歳の少年が犯した事件が背景になっている。

    生徒が体育の授業で校庭に出ている間、先生方は生徒の鞄の持ち物検査を承諾なしに行なっている。
    それは事件以降、生徒がナイフを学校に持ち込んでいるかもしれない?と疑心暗鬼になっているからだ。
    先生方はそれが疾しい事と分かっていながら、教育という倫理を持ち出し、己の行為を肯定しているのである。
    そしてナイフは見つかるのだが、それを手にした先生方は、驚く行為に走ってしまうのである…..。  

    舞台は教室で、生徒は一切出てこず、先生のみで行われる芝居である。
    先生側から見た、いや大人側から見た事件に対する何故?の問いかけから始まっている。
    だが先生方がナイフを手にした瞬間、その答えらしきものに観客が行き着いてしまうのである。
    それが答えかどうかは明確には提示してはいないが、その少年と同じような状況になって初めて、
    少年の心中が見えてくるのではないか?という終わりになっている。
    事件が起こると原因ばかり探ることに躍起になってしまうが、それでは事の本質を捉えていることは出来ない、と作家は言っているようである。

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    2018/09/15 12:19

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