満足度★★★★★
鑑賞日2018/09/05 (水) 19:00
「これは決して泣かせようとしている作品ではない。」
観終わってまずそれを感じました。
久しぶりに気骨なリアル現代劇を拝見しました。
とても難しい題材に挑戦をしたと思います。この作品で一番気に入ったのは「構成」です。こういった現在劇では話の順番やそれに沿った演出力がないと10分で飽きます。
それがこの作品にはありません。
話はリアルではありますが自分には知的障がい者との接点はないため現実味はありません。しかし舞子が死を選んだ理由。これはしっかりと伝わって来ました。
これが冒頭に書いた「泣かせようとしていない」理由です。
殆どの観客は自分に置き換えて雄太郎や由紀と同じ気持ちになることはできません。
しかし舞子の「理由」が解き明かされるとき、もし家族なら友人なら「寄り添いたい」「助けてあげたかった」と気づくのではないでしょうか。そこに私は自分なりの「依存」を感じました。
気になったのは最後の晴菜セリフでしょうか。声が少し細くしっかりと聞き取ることができませんでした。・・・ただその内容は姿から把握はできたのでそういった演出だったのかも知れません。
最後になりましたがチケプレありがとうございました。