満足度★★★★
鑑賞日2018/08/26 (日) 15:00
説明書きをみる限り、かなり抽象化されている舞台のように思えますが、セクションを細かく分けて多少の改変を(ってオリジナルを読んだことがなくて、通り一遍のストーリーしか知らないのだけれど)なしている以外は、私たちの知っている白雪姫の物語です。
ただ、ここが体現帝国の凄さなのですが、セクションへの解体をし、個々のイメージの多様化を図ることによって、舞台をコラージュと化してしています。そこから立ち現れる数々の陰影は、時として観客を突き放し、時として飲み込み、舞台そのものを地下に蠢く一体の生物と化してしまいます。そこには「白雪姫」という物語の底知れぬ悪意と闇が投影されています。
瀕死でありそうで、けして呼吸を止めない有機体としての生命力が、私たち観客を白雪姫という漆黒の見世物小屋を引きずり回すのです。
あー、疲れた。これ、面白いって言っていいのかな。
観る側を選ぶ舞台ですね。