みのほど 公演情報 (劇)ヤリナゲ「みのほど」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2016/08/24 (水) 19:30

    価格2,700円

    少し前にまさかの手口で観客をかつぐ芝居を観ただけに「どこまでできていたの?」「劇中のアレは実在したの?」などいろんな疑問が浮かび、さらに「もしやそれが狙い?」とまで考えてしまう。
    また、ある映画と併せて「観客の心理誘導」なんてことまで考える。それらの芝居・映画との相乗効果と言えよう。

    なお、これからご覧になる方には当日パンフレットの「挨拶文」を開演前に読んでおくことを推奨。文中のある部分とほぼまんまの台詞があるし、それがテーマ(の1つ)と思うとワカり易いと思われるので。

    ネタバレBOX

    居場所不明で連絡が取れなくなった劇団主宰の部屋に残されていた創作メモ的な多数のスケッチブックを元に試行錯誤しながら芝居を創ろうとする出演予定者たち……という構成で4つの短編が演じられるために先の疑問が生じたが、終演後に伺ったところでは台本はほぼできていたらしい。

    現実の主宰の体調不良と絡めて観客がそのような疑問を抱くように仕向けたのであれば、ある種の心理誘導ではないか、と考えたのは少し前に観た映画がまず「どうやって撮った?」「なんであそこはそうなる?」などと思わせておいてその後にその疑問に映像で答える構成だったことと併せてのことだろう。

    そうして、物語で感動させるのでなく観客の心にナニカを生み出すのもまた芝居なのだなぁ、と改めて思う。

    また、当日パンフレットの挨拶文の「何かを誰かに語らせるということ」はそんな劇中・現実を通じての出来事だけでなく創作(やら主張やら)とその表現全般についてことであり、それを演劇(ならびに挨拶文のシカケ)で見せるというのも面白く感じた。

    しかし本当に「演劇を疑え」だなぁ……(笑)

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    2018/08/27 08:02

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