あなたも知らない舞台裏 公演情報 バードランドミュージックエンタテインメント「あなたも知らない舞台裏」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/08/17 (金) 19:00

    座席XA列2番

    #あなもし
    演劇界の新人プロデューサー(という名の中間管理職)の奮闘記、からの……。
    憎まれ役の「悪いオトナ」たちはまるで時代劇の悪代官のようにひたすらズルく憎たらしく、対する主人公サイドはひたむき(でもないか?(爆))とハッキリ対比されてワカり易く、フィクションと割り切って観たので頬が緩むこと緩むこと。しかしこの「ワカり易い」というのはちゃんと劇中の台詞を具現化してもいて、そんなあたりが鮮やか。
    台詞の具現化ということでは呉原と栗原の衣裳に「あれれ?」と思うが、これもまた終盤のとある台詞でその意図がくみ取れて納得。

    また、演劇界内幕ということで、2.5次元舞台に対する偏見への反論や少し前にTwitterで話題になった話題も盛り込まれ、さらにありがちながら公演直前に起きたある出来事(当然執筆時には現実となることは予想不能だったろう)に関する部分もあり、その意味ではリアル。

    あと、構造上のシカケに最近のある映画に通ずるものを感じ、全体の流れ(特に最終場)に往年の社会派サスペンス映画を思い出したが、それらのタイトルを明かすと映画のネタバレにもなりかねないのが困ったもんだ。(笑)

    (ネタバレBOXには上記でぼやかした部分などをもう少し具体的に……)

    ネタバレBOX

    冒頭の一文で省略したのは「奮闘記からの哀歌」。

    呉原の衣装(上着)、最初に一目見て裏地が出ているように見えて裏返しか?と思ってよく見たらそういうデザインでとりあえず納得。が、終盤で「人の表と裏はわかり易いものではない」的な台詞があり、そう言えば栗原のワンピースも部分的に生地が裏返しになっていて改めて納得。

    Twitterで話題になったのは「集客は俳優の仕事か?」ということ。そして脚本の遅れはありがちだが、そのための公演中止(延期)が現実に起こるとはシンクロニシティ?

    終盤で「仮面の栗原」が唐突に出てきて「あれは誰?」と思うが最終場にまた登場し、それがテレビの再現場面での栗原ということが明かされるのも巧み。
    そしてそこまで(の一部)がテレビ番組の中のものだったというシカケは最近の某映画(タイトルはここでも明かせず)と通ずるな、と。

    また、権力に楯突いて苦戦の末に勝利を収めた主人公(側)の「その後」が伝聞で明かされるのは半世紀近く前の某映画(こちらは時効かと思い改行後に記述)と共通。

    あと終盤で出される人気俳優の名前(ムロヤケイジ)が楽屋落ちっぽくて愉快。











    コスタ・ガヴラス監督「Z」(1969年)

    0

    2018/08/18 09:37

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大