満足度★★★★★
都会の孤独、心の闇を描く、心理ミステリー。高橋理恵子、杉山文雄の二人が切ない。
あの、ある意味ショッキングなピンクのチラシに、このタイトル…。
ドラキュラやヴァンパイアが出ては来ないだろうとは思っていましたが。
いつかの帰り道、あのとき彼女を部屋にあげていたら、その後の人生は変わっていたかもしれない…。
どこにでもある安アパート。
都会の孤独。
人は、人とつながりが持てることで、かえって孤独を感じてしまう。
人と人が関わりあい、求めあい、傷つけあう。
心が病むと、他人の暗い部分だけが勝手に増幅していく怖さ…。
高橋理恵子(演劇集団 円)の目まぐるしくもそのたびに微妙に変わる感情、
そして、同級生の杉山文雄が演じる心の闇。
時間が過去と現在を行き来しつつ描かれる、二人の感情の揺れ動きが切ないです。
また、心理的なミステリーでもあり、クライマックスでは、どんでん返しもある!というのも、とっても意外で面白かったです。