満足度★★★★
謎の校舎に閉じ込められた12人の中に番長(殺し屋)が一人。
初の参加型推理劇に、もう謎を解く気満々です。
登場人物はそれぞれの職種がバラバラで、更に覚えやすい工夫もされていていたので、とりあえずは「人間関係が複雑だったらどうしよう」という心配はあっさりクリアー。
何より頼もしい高校生探偵がいてくれるので、彼の着眼点、発言は要チェックでしょう。
第一夜の犠牲者。高校生探偵の仕掛けを掻い潜ったトリックは、事前に頂いた状況案内パンフに目を通していた甲斐あって何とかイメージできたものの犯人までは分からず。
第二夜では高校生探偵のナイスアイデアも虚しく謎のまま殺人が敢行。
こんな事ができる犯人って誰?
第三夜ではなんと頼りにしていた高校生探偵が死亡、犠牲者に!
マジか~っ、ど~するの、犯人誰?
最終的には五日目にして出題パートは終わったのですが、「なんで」「どうやって」の連続でした。
推理パートでは4つの質問に答えなければならないのですが、特に4つめはかなりの難問。
余裕だと思っていた30分がめちゃくちゃ短く感じられました。
結局、資料のある部分をヒントに犯人の目星をつけたものの、犯行過程までは想像がつかず時間切れに。
当然の如く、解決パートはもう食い入るように拝見。
やっぱり引っかかりを感じたところには必ず意味があったのですね。
とはいえ考える時間が倍あったとしても全問正解は無理だったかな、謎解きの大胆さと意外なところにもあったヒントの多さに思わず笑ってしまいました。
私の正解率は4問中2問正解、うち犯人は的中しながらも犯行手口はひとつしか解けなかったのでこれも不完全かなと。
やはり推理モノだけに謎解き場面はとても面白く「そう解釈すれば良かったのか~」と、のたうち回りたい気分です。
同時にこういったタイプの作品はトリックの難易度加減が、観劇後の満足度と大きく関わっている様に思われ、今回は絶妙さの中にもかなり難しめの部分アリといった感じでしょうか。
とはいえ、あまりの大番狂わせにのけぞったり、ニューリーダーの台頭に眉をしかめたりと大いに楽しみ且つ頭を使わせて頂きました。
例えば観客も人質の一員になるといった作中に取り込まれた設定だと、より一層体感度アップになると思えたりもして、今後も参加型推理劇のパイオニアとして頑張って頂きたい劇団さんだと思いました。
千秋楽を迎え情報解禁のお許しが出たのでストーリー部分に言及しましたが思わず長文となってしまい失礼いたしました。