マナナン・マクリルの羅針盤 2018 公演情報 劇団ショウダウン「マナナン・マクリルの羅針盤 2018」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    海洋冒険浪漫活劇…林遊眠1人芝居は楽しく、そして凄い。第26回池袋演劇祭(大賞受賞)の時にも観ているが、その時に比べると情感が増したように思う。1人で多くの老若男女を演じ、ト書を加えるから膨大な台詞になるが、物語が進むほどに世界観が広がり人間性に深みが増してくる素晴らしい公演であった。
    上演時間2時間10分(途中休憩10分)

    ネタバレBOX

    前に見た時は、冒険活劇としてのシャープ・スピード感という鋭い面が強調されていたように思うが、今回は外観というよりは人の内面を強調したような、いわば包み込むような包容力を感じさせる。もちろん「冒険浪漫活劇」という謳い文句であるから、その醍醐味はしっかり味あわせてくれる。

    さて、当日パンフに劇団代表で作・演出のナツメクニオ氏が「今回、林遊眠がほぼ全編に渡って一人で稽古し、自己演出を突き詰めて構築した新たなママナン・マクリルの羅針盤」と書いている。そうであれば、彼女は物語を通じて”人の内面”を描きたいと思ったのであろうか。その意図は十分に伝わる…物語は1700年代初頭という背景であるが、その時代の「自由」という命に代えても守りたい…それは時を経た現代にも通じるもの。

    演劇でいう第四の壁のようなものを乗り越え、劇中で林遊眠さんが観客に声掛けする。劇中人物が突如、身近なところに舞い降りるような、舞台と客席を一体感に包み盛り上げた後、物語の世界へ戻っていく。関西の劇団ゆえ、東京方面の演劇ファンに馴染みがないとのこと。だからこそ観客(関西でも同様だと思う)を大切にするパフォーマンス(You tube 配信あり)。

    次回公演も楽しみにしております。

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    2018/08/12 15:08

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