満足度★★★★★
とても分かりやすく引き込まれる内容でありながら「危険地域取材の自己責任」と「若者の貧困の自己責任」どちらもなかなか正解を導き出せないテーマの提示であり、特に拉致問題に関しては人命が懸かっているだけに、いささかヘビーな気持ちが居残っています。
部外者としてただ報道で見聞きするのと、当事者やその家族、友人の目線になった場合とでは当然ながらモノの見え方が大きく異なり、改めて実際の事件報道内容に対して「致し方無し」と受け取っていた頃に思いが巡ります。
「自己責任」という座りの良い“突き放し”の正体が見え隠れする中、置かれた状況やとった行動が同じであっても、もし演者のルックスやキャラクターが変われば、心揺さぶられる色合いも微妙に変わってくるものと思われ、日本人は感情に流されやすく自分もその一人という事を実感せずにはいられませんでした。