満足度★★★★
台詞なしでもダイレクトに伝わってくるこの感じは、泣けると話題になった鉄拳のパラパラ漫画と通じるものがある様に思いました。
当然漫画ならではのダイナミックなカット割りはできないものの、表情豊かに全身で表現するダイナミックな展開の中には台詞がないからこその独特な情緒が真っすぐに伝わってきます。
個人的には“言葉”を封印するというのは勿体ないのですが、その場合のひとつの完成形として見事な作品でした。
作品の大半を占める激しい殺陣シーンひとつひとつには終わりのない哀しい物語が織り込まれ、それぞれの対戦バリエーションも実に豊富。
ちょっとしたタイミングミスで怪我に直結しそうなものの、迷いの無い華麗な動きの連続にはただただ見惚れるばかり。
上質なエンターテインメントであり立派な芸術作品。
観る価値は大いにアリです。