満足度★★★★
鑑賞日2018/07/11 (水) 19:30
座席2列
大統領師匠×かはづ書屋の共同企画公演。
それぞれが40~45分の舞台を演じるといった企画なのだけれど、まあ、これほどテイストの違う劇団のコラボというのは、どうしたものなのか。演劇祭というのなら判るけれど、超意外。
個人的に仲が良いのかな。
さて、まずは「かはづ書屋」の舞台。「小さき夜」
次回公演が「Dの再審」の再演ということで、(この作品の面白さは認めるとして)新作期待していた私にはちょっと残念だった。(前回の「巨獣の定理」が、また1つの進化だと思っていたので)しかし、そこに今回の舞台は、まさに僥倖といえる。期待していたテイストは健在である。
編集者横溝正史が、神戸の谷崎潤一郎宅に雑誌「新青年」の連載原稿を受け取りに訪れる。しかし、谷崎は「新青年」で江戸川乱歩「芋虫」(掲載時題名は「悪夢」)が伏字だらけで掲載されたことに触れ、自らの耽美的な傾向の連載が、同じような扱いになるのではないかと危惧して執筆を拒否。
そこで、横溝が提示したのが、ある探偵小説の謎を、谷崎の創案で解いてくれれば、連載中止の上、原稿料のみを支払うという条件。ここに横溝と谷崎の推理論争が開始される。その探偵小説は、過去、谷崎の担当をし、横溝の下で働いていた「わたなべ おと」という編集者兼作家の遺作だった。彼は2年前、谷崎の元に原稿依頼に訪れた帰りに
事故死を遂げていた、、、、
島田 雅之氏の暑苦しさは健在!これを謎解きというのかは疑問だけれど、創作論争といえば、なかなか意欲的で面白い作品である。
大統領師匠は4つのコント。
面白かったのは、1つめのさるかに合戦の話と4つめのディズニーランドに破壊神降臨する話かな。
前者は臼の倫理観と、かにの復讐への執念のズレが秀逸でして、ここでの笑いは、認識のズレと、表面と隠された内心のズレ、ズレって大切なんだなあ、と感心した( ´艸`)。
後者は、ある女優に振り回される、周囲巻き込み型の( ´艸`)。
高畑亜実氏のぶっ壊れ具合が楽しめて、ディズニーランドが阿鼻叫喚の渦となります。
大統領師匠は最近高畑亜実氏がお気に入りのようですね。ディズニーキャラのパーツ当て(何のことかはご覧いただければ)の楽しみがあります。
席が31席とかなり狭いスペースですので、未見の方はすぐチケットを予約すべし。もう完売かな。