熊ん子リバーバンク 公演情報 桃尻犬「熊ん子リバーバンク」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    表層は根拠が弱い敵意、その曖昧な感情を以ってして人を貶め怒鳴りつけ、暴力を振るうという理不尽な情動に思えるが…。チラシに「暴力に巻き込まれ呑まれていく人の話」とあるが、自分勝手な苛立ち、不快感、不安定という感情が日常・常識を破り奇妙な世界へ誘うようだ。その特異な世界観は、観客の好みによって評価が異なるかもしれない。
    (上演時間1時間15分)

    ネタバレBOX

    セットは、上手側から中央にかけてソフトベンチのようなものが置かれ、下手側にはテーブル、その上に電動バイブが立っている。ここは男(1人)女(2人)の3人でルームシェアをしていたが、その関係に気まずい状況が生まれ別れ話が持ち出される。冒頭、ラジオであろうか、街に得体の知れない獣が出没し被害が出ているニュースが流れている。

    梗概…看護師のサヤ(徳橋みのりサン)、その彼氏で調理師見習のミヤイ(海老根理サン)、サヤとミヤイのルームメイトのアイコ(橋爪未萌里サン)がルームシェアしているが、サヤとミヤイがあることが原因で別れ話になった。そのかみ合っているような いないような会話、そのすれ違いの意識が面白い。また別れ話からサヤの元彼クマザキやミヤイの高校時代の友人シゲルが部屋に訪ねてくる。2人の男はルームシェアの3人とはほとんど無関係であり、一種の闖入者のように描かれる。しかし、いつの間にかサヤ・ミヤイの別れ話に絡み出す。その先は奇妙な出来事が続き、実体のない世界との関係が…。

    男と女の関係、女友達の関係、元恋人同士、記憶の彼方にある友達、それぞれの(物語)関係性に脈絡があるような無いような不思議な距離感を思わせる。
    3人関係は心地良い時は上手くいくが一端拗れると修復不可能になるところだが、本作は何故かうまく軟着陸(解決)する。恋愛の不可解さが劇として見事に具象化されていた。その表現はポップで心地良いもの。

    一方、人の本音は相手がこの世とは別のところに旅立って初めて吐露するような、そんな独白めいた姿を淡々と描く。その意味で、非現実的な状況下になって自分の曖昧な気持が分ってくる。真っ当な社会人であると思っている自分、女は感情の赴くままに暴力的な言動を男に発し快適になり、男は女の何かに目をつぶって快適さを得ていた。そして友達の彼氏と関係を持つ不自由な恋をして快適・優越を有している女もいる。

    さて、チラシのモデルはサヤ役の徳橋みのりさんであるが、その手に持っているのは熊の餌でもある魚(鮭?)のような…街にいるのは人間という”獣”化もしれない。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2018/07/07 14:40

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