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蒲田行進曲
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公演情報
ふれいやプロジェクト「
蒲田行進曲
」の観てきた!クチコミとコメント
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ハンダラ(10439)
満足度
★★★★
舞台美術は至ってシンプルだ。(華4つ☆)
ネタバレBOX
奥に暗幕を置いて手前に上手、下手をずらした迫り出しにして袖を作ると同時に出捌けとしても用いている。他はフラットだ。必要な状況設定の多くは効果的な照明と音響で代替されている。
照明に関しては、放射状に様々な焦点から照射される光の照射がスターの特殊性や光輝を表すなどつか独自の照れ隠しの突っ張りやナイーブさを役者に投棄する演出として見せ、階段落ちのシーンでは、ビニール傘を使用した階段の比喩的表現が観客のイメージを確固としたものにし、音響と役者陣の仕草がその危険と不吉な結末を盛り上げる。
ところで、ホントのことは地味で深い。だから多くの者が見過ごし、結果その真の意味も深い知恵と味わいも無いことになってしまいがちだ。然もギリシャの昔にソフィストが詭弁を弥縫するにレトリックを用いたように、嘘は華やかで一見センスの良い見てくれで人々を惹きつける。中身など何もなくても、こうして薄っぺらで本質を欠いた表象が人々に認知され、彼らの判断のベースになってゆく。ポピュリズムはこのようにして形成される。
今作は、こうした状況を逆手に取り、つかが、己の被差別者としての位置を作品に織り込みつつ、銀と安そして銀の子を孕んだ小夏の三角関係を通じて、人の痛みの痛切さ、大好きな銀の子を孕んだ小夏を押し付けられながら、小夏に惹かれ、銀に引き裂かれる大部屋俳優の安のアンヴィヴァレンツを生き抜く壮絶な生き様をを中心に“存在の痛み”としてエンターテインメント化して見せた作品である。今作が大反響を呼び、映画にもなったことは、多くの方がご存じだろう。
良い劇団だと思う。それだけに初日とはいえ、噛むシーンが多かった役者がいたことは残念。更に伸びる為には、こういう点も頑張って欲しい。
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2018/07/05 16:59
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