ダイアナ 公演情報 feblaboプロデュース「ダイアナ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    "愛”という普遍的なテーマ、それを求めるがゆえに強い衝動に突き動かされる男女3人の不可思議な会話劇。
    チラシの内容から何となく幼馴染の三角関係と想像していたが、見事にそのシチュエーションは外れ、別の愛の形を観ることに…。恋愛の妙味、不可思議さが劇として見事に具象されていた。
    (上演時間1時間)

    ネタバレBOX

    舞台は廃校して取り壊し間近の小学校内。あるのは脚立と折りたたみ椅子、そして鉄板が立掛けられているだけのほぼ素舞台。客席はL字型で観る位置によって印象が変わるか?
    運命を信じた男と運命を演じた女、その2人を知る"愛と金"に縛られた男の濃密な会話劇。善し悪しではなく、いろいろな説得力に感心させられる芝居であった。

    梗概…男2人は中学校までの同級生、いわゆる幼馴染である。賢一(坂本七秋サン)が優(依乃王里サン)を呼び出して話し出したのが恋愛話。いつの間にか優が近々結婚する話になり、婚約者・翔子(石井智子サン)を紹介したいという。賢一と優、賢一と翔子はそれぞれ秘密を抱え、優は賢一に懇願する三竦みの展開。本音とごまかしをブラックな笑いとビターな味わいで描いている。

    物語は何となくありそうな現実と日常、夢想と幻影の境界線が曖昧になるが、人の感情はしっかり伝わる。登場人物の会話も熱に浮かされたような戯言から、常識・モラル的な気持へ変わるようだが…。
    蠢き合う人間模様、廃校という寂れた場所を背景にほとばしる思いを発散させる。それを暖色照明のコントラストだけで印象的に観せる。また冒頭とラストにタイトル「ダイアナ」(日本語詞)を流し、物語を象徴させるという巧みさ。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2018/06/26 14:04

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