満足度★★★
舞台美術がかっこいい。 ここでなら、誰でも15分は有名人になれる?
日本人キャストの大学教授と院生(市民活動家)の対比が興味深く、
大学教授による資本論の朗読にはマルクスへの「愛」が感じられる一方で、
院生のそれは、シュプレヒコールのように聞こえてしまった。
ウォーホルの「誰でも15分は有名人になれる」よろしく、
舞台に立てば、誰でも役者になれる?
しかし私には、大学教授のような専門知識も、院生のような熱い思いもない。
舞台にいるのが役者でなかったとしても、「選ばれた人」には違いなく、
院生の主張をウザいと感じる一方で、その信念を羨ましく思う自分もいる。
リミニ・プロトコルは、キャスティングのリサーチに時間をかけるらしいが、
そのアンテナに、私が引っかかることは、まず無い。
フィクションと現実が混じった不思議な空間が、境界線の存在を感じさせる不思議。
アマチュアリズムが通用する小劇場界においても、
プロとアマを分かる「決定的な何か」はあるような気がする。