満足度★★★★★
客演に原田大二郎を迎えての公演。苦難に満ちた「常藤耕作」の人生が滲み出ていました。舞台は九州。炭鉱がまだ勢いのあった時代。「常藤耕作」は、あの『泳ぐ機関車』の赤堀炭鉱でも働いていたんだ。そんな台詞もありました。どの俳優も個性的。主人公「頼子」の板垣桃子の複雑な心の演技、汚れ役「アオイ」の新井結香、『泳ぐ機関車』と同様、強いインパクトがありました。「恵子」の大手忍、私の心を揺さぶる「神」でした。音楽が雰囲気を作ります。そして何回も語られる「詩」が心に強く響きました。私は2回の観劇、2回ともに泣けました。いや、2回目だからこそ深く感じ、また泣けたのかもしれません。