ルナ・レインボウ 公演情報 うわの空・藤志郎一座「ルナ・レインボウ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    タイトル「ルナ・レインボウ」とは、満月の夜、ごく稀に見える奇跡の虹のことらしい。その奇跡の虹をありふれた家族の物語と絡めロマンチックコメディとして描く。それを台本がない「口立て」で作品としている。
    (上演時間2時間15分 休憩なし)

    ネタバレBOX

    後景はヒマワリ畑。青空だが所々に雲も見える。1年に1度だけ家族が集まる(28)日。場所はあるキャンプ場、父(小宮孝泰サン)と娘、その夫や孫が集まり賑やかにハシャギ、喋っている。この地は父と亡き母が出会った場所であり、その日でもある。その記念日を家族で過ごす。深い物語性が描かれるわけではないが、家族、特に夫婦の関係をコミカルに描いている。
    父と母が出会った時の様子を回想シーンとして挿入し、過去と現在を交差しながら展開して行く。よく見かける演劇手法であるが、若かりし日の父・母の姿を通して現在の娘たちとその夫の関係を描く。金目当て?で相当年上の男と結婚、家を出て行って消息不明の夫、写真家で世界中を駆け巡る夫など、必ずしも円満とは言えない事情がある。

    一方、この地には河童がいるという噂があり、TV局の取材陣がきている。家族と河童の話が絡みドタバタ騒動が起きる。河童はもちろん、その名の由来を意識しての子役(童)で相撲好き。河童という妖怪?未確認生物を登場させることで、現実の家族の問題を茶化すようにも思える。現実に距離を置くことによって見えてくる取るに足りない夫婦関係。その関係はそれぞれ違い、幸せの捉え方も様々である。

    コミカルな観せ方、それが少し落ち着きがなく散漫に思えてしまったのが残念。ラストは家族団欒で奇跡の虹が見える、という余韻を残す展開だけに勿体無かった。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2018/05/06 14:30

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