最後の炎 公演情報 文学座「最後の炎」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/04/26 (木)

    小さな町で起きた出来事・・・酔っ払い運転の車をテロの犯人と思い込み執拗に追いかけた婦人警官が、少年を撥ね殺した。

    少年はその時、一人の男と向かい合っていた。男は少年のボールを拾ったのだ。

    少年の母は、痴呆症の夫の母の面倒に明け暮れていた。

    少年の祖母は、何度も少年の死を忘れ、日に何度もどこに行ったのかと探す。

    少年の父は、少年の学校の先生と浮気をしていた。

    そして、小学校の先生は婦人警官の友人だった。

    婦人警官に追いかけれられていた男は、恋人の男をも避けて暮らすようになった。

    一人の少年の死が、これだけの人の心に影を落とし、影響を与えた。誰もが悲しいのに、その悲しみの形はそれぞれで、受け止めきれず、心はすれ違い、苦しみ、もがく・・・・。

    客席の真ん中に作られた白い回転舞台と一本の木が立つだけの舞台で、それぞれのそんな心がぶちまけられていく。

    疲弊していく心、逃げても、救われない心たち・・・。

    隣の人の体温が感じられず、どんどん孤独になっていく魂たち。

    たえず誰かが自分の心の声を発し、言葉を発し、ト書きのような行動説明の発しているので、自分に彼らの心がいしつぶてのようにぶつかってくる・・・そんな感じでした。大きな悲しみの渦の中にいるようでした。

    そんな中で、やっぱり私は母親に心を寄せます。

    同じ悲しみを共有できるはずの夫とも心がすれ違い、夫の母親の介護に明け暮れ、心がどんどん磨り減っていくのです。鬼頭典子さんの母・スザンヌはいつまでも心に残りそうです。



    素晴らしい舞台をありがとうございました。


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    2018/05/04 00:42

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