満足度★★★★
鑑賞日2018/02/26 (月) 19:00
それを手中に収めれば強大な力を得るという赤子→幼女→少女→乙女と急成長する禍々しいナニカを護送する業界ナンバー4の女殺し屋・サロメに次々と襲い掛かる同業者たち……な内容は昭和中期・映画全盛期の日活無国籍・無時代アクションと東映の妖術なども使う時代劇を混ぜ合わせて貸本漫画の胡散臭さ(笑)も加えて現代(?)テイストに仕立て上げたような感覚(既視感多数なるも具体的に思い当たらず)、これぞ21世紀のアングラ芝居!神道・キリスト教・仏教方面の雑学があるとより楽しめるかも?
登場人物たちが地獄らしき所など複数のヘンテコな世界を巡るので次第に「ココハドコ?」状態に陥るとともに、フト「もしかすると観終わって劇場から出たら以前と違う世界に出るのでは?」などと思った。
また、ヘンテコな世界を巡ることで地獄から逃れ出た先もまた地獄、を表し、地獄とは何か?現世もまた地獄ではないか?と問うているような気も。
他に自分に馬乗りになり腹を裂いて内臓を引きずり出す相手を体内に取り込み、赤子として産み出す(!)場面の装置のギミックや、サロメが地獄(?)から脱出する「切れない蜘蛛の糸」のような場面などが印象的。
なお、いつもより血糊が控えめと思ったら、久しぶりにポンプを使わなかったそうで……(笑)
【勝手にキャッチコピー】
「殺し屋たちのドグラ・マグラ」
「ニッポン黙示録」